2017年1月29日日曜日

キューバにいってみて写真を撮る  その1

 どこに写真を撮りに行くときもそうなのだが、なにが写真に飛び込んでくるのかを、期待してドキドキしながら巡って歩く。今キューバに行ってみて“いいもの”に遭遇できればいいなと、とりあえずは踏んでのことだった。

 なにせ、社会主義を目指す国としてまともで、旺盛に政治が進められているところは、あまりないと言っていいのだろうから、キューバ共和国の人たちがどんな表情をもっているのかはとても興味深い。社会主義たるものがいかなるタチのものかは、簡単に図面を描けることではないにしても、資本主義がうまくゆかなくなって新自由主義も危うい将来を抱えていることからして、今の姿見に映し出して切り口にする価値があるのではないかと、そう思った。

 だが海外旅行はいろいろなハードルがあって、噛みごたえのある活動なので、緊張感とストレスに立ち向う覚悟をしながらの旅となった。撮った写真が“いいものであるための心構えは、これまでの修行のうえのことで、ジタバタするわけにはいかないが、撮りつつ考えつつ感じつつと、足らない脳の働きをフル回転させることになった。

 それで、キューバ共和国のどれだけの姿が見られるのかということだが、そこまで肉薄ができたかどうかはいささか自信はない。

 写真は最初のホテル目で撮ったトラック。ホテルの植え込み用の草木を運んできた。「……という車だよ」とスペイン語(だろう)で教えてもらったのだが、車名は覚えていない。このど迫力に驚いたが、キューバらしいものをのっけから出会ってうれしくなり、これだけで何枚も撮ってしまった。