2013年12月26日木曜日

厭だねー、弾丸が飛び交う時代

餃子の王将の社長が、射殺されたことで、女性セブン(19日・16日号)が書いている。→女性セブン(19日・16日号)
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『餃子の王将』を展開する王将フードサービスの社長・大東隆行さん(享年72)が20131219日の午前540分頃、自家用車で出社したところを、拳銃で撃たれ、殺害された。事件後に行われた記者会見で、同社は「思い当たるようなトラブルはない」と説明したが、実際にはさまざまなトラブルが発生していた…
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という書き出しだが、ブラック企業としてノミネートされたことが記述されている。ブラック企業の問題は参議院議員選挙では争点としとなった。自民党の政策に対策を盛り込むかという動きもあったが、結局、ワタミの社長が立候補することで政策は立ち消えた。

ブラック企業の定義は、ウィキペディアによると
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ブラック会社(ブラックがいしゃ)とは、広義には入社を勧められない過酷な労働搾取企業を指す。英語圏では一般的にスウェットショップ(英: Sweatshop)と呼ばれている他、中国語圏では血汗工場(中: 血汗工廠)とも呼ばれる。
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 日本は先進国だから、こういうことが「立派に」存在している。日本共産党の吉良氏が当選して、厚生労働省が5111社の調査に乗り出すということにつながった。日本の政治はこういうことへの対策は財界に遠慮してちっともすすまないが、これだけ社会的な問題に浮上して、やっと動き出すことになる。しかし、ワタの社長さんも議員さんになってしまったのだから、この方の業績も容認するという結果になった。

 ブラック事業対象にノミネートされた、王将フードサービスの評価をもう一度みてみたが、「恨みをかう人ではない」というコメントとは似つかわないものだ。
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株式会社 王将フードサービス(餃子の王将)
2013 2 5 日、「餃子の王将」で働いている25 歳の男性が、王将フードサービスを相手取り損害賠償を求める裁判を起こした。男性ははじめアルバイトとして王将で働き始め、10 ヶ月後に正社員として登用される。京都府内の店舗で調理などの業務を担当していたが、長時間労働のためにうつ病を発症し、11 4 月から休職を余儀無くされている。うつ病を発症する直前の6 ヶ月の時間外労働は平均して月に約135 時間だった。男性のうつ病は、労災として認定されている。餃子の王将では労働時間管理をコンピュータで行っており、1 10 時間を超える労働時間は入力できない仕組みになっている。このように、組織的に残業代の不払いを行っていたことも明らかとなった。原告の男性は、マスコミに対して「何やと思ってんねやろう、人を」とコメントしている。また、王将フードサービスは、過酷な新人研修についても度々報じられている。逃げ場の無い合宿形式で行われる研修では、「2 メートルでも瞬間移動」などの指導に始まり、「王将五訓」の暗唱や王将体操などをさせられる。一連の研修は、「人権」の考え方を「ペスト菌」のようなものだと主張する染谷和巳氏の経営するアイウィルが請け負っており、パワハラとみなされてもおかしくない状況が延々と続く。
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 こんな状態が日本の企業の中にいくらでもあるという背景が、犯罪を誘発するということだろう。「プロの仕業」という説も飛び交うが、そんなプロが闇の世界に存在するという空恐ろしい日本を作り上げきたわけだ。犯罪は許されないことだが、殺人が日常茶飯事になっている要因を取り除くことができないようでは未来がない。


 21日に第13回大佛次郎論壇賞(朝日新聞社主催)は、今野晴貴・NPO法人POSSE(ポッセ)代表(30)の『ブラック企業――日本を食いつぶす妖怪』(文春新書)が決まったという。光明が見えるようで少しホッとする。