2013年12月16日月曜日

国立競技場建て替えで起こること

 国立競技場の全面建て替えのデザインが決まっているが、その計画に相当問題が多いという指摘をしている団体があった。

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国立競技場の設計コンクールの条件は高さ70メートル(20階建ビル)で、日本青年館、明治公園、都営霞ヶ丘住宅を取り壊す前提になっている。床面積が現在の1.5倍、延べ面積は現在の5.6倍(縮小案がでている)。屋根は開閉式で観客数は8万人という大規模なもの。そのまま建てれば3000億円はかかる。

 □敷地と延べ面積との関係では、北京の「鳥の巣」は21万㎡の敷地に延べ面積が26万㎡、ロンドンのスタジアムは16万㎡に延べ面積108500㎡ということで、その対比からみて、万一の時の避難誘導に問題がないのか。
□当然8万人も集まるイベントはめったにないから、メンテナンスや運営費はどうなっていくのか。次世代の負担になる。
□そして、東日本大震災の復興と福一原発の修復が急がれるのに、職人や資材不足に心配がある。
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こういった問題点について「神宮外苑と国立競技場を未来へわたす会」が国や都に対して要望を伝えていくということだ。

こんなコンペがすでに2012年中に決められている。オリンピック招致が決まる前から動いているという速さだ。人の好い市民としては、率直驚きだ。物事が決まる前から、それも想像を超えるおおきな事業に、すでに決まっているのかのように、前のめりに手を打っていく。(そういえば、建設業界は7年先の仕事を獲るという)ここまでやることが「日本の経済を活性化」させることだというわけだ。
それに「復興」が遅々としてすすまず、「原発」収束のメドさえつかないのに、嬉々として走り回るという日本のあり方でいいのかと思う。こんなことを日常茶飯事で進めてきても、「長引く不況」を抱えたわけだから。