2013年6月19日水曜日

株の功罪

 株を買って喜ぶ人がいる。これが富裕者だけでないから、アベノミクスに翻弄されることにもなる。だいたい博打だから、上がったって下がったって、そのサヤで儲けるという「庶民には縁遠いもの」という具合に自分では切り捨ててはいる。しかし本当にそうかというところではひかっかるものがあった。

そのことで、どのくらいの人が株に関わっているのか調べた人(Aさん)がいた。

 2011年度全国5証券取引所上場会社も発表は4591万人だが、延べ人数なので実人数は解らない。日本電子計算株式会社のある論文では実人数の推計で、1690万口座を個人株主数とみなして、「株主保有者は投資家全体の74.3%」という証券業協会調査を元にして逆算し、約2300万人とみなしている。日本総人口の約18%、20歳以上では人口の22%に相当する。
 貯金から直接投資へと投資家増やしが行われて、参入した人は60歳以上が約半数、有価証券の金額は300万円未満が半数で、平均金額では426.3万円という調査結果がある。
 日本電子株式会社の論文では、個人投資家の通算損益はイーブン:7、プラス:20.6マイナス:72.4で、300万円以上投資した人では、平均投資額1775万円に対し平均損失525万円、損失率は約3割。
 
 人口100人に対し22人が株主というのは少なくはない人数だ。高齢者が半数を占めるのも、年金や社会保障の貧弱さがもとにあるし、若い世代にしても賃金は十分とは言えないだろう。自社の株を持たせられることも輪をかけていることだ。そんな背景を抱えていくばくかの実利を得た人には「良かった」という言葉も必要となる。Aさんは続けて

 少しでも株価が戻ったり利食い利益が出た人には「良かったですね」と言ってあげながら、「でも、さらにバブルや投機に血道をあげるアベノミクスでは、それこそ泡と消えかねませんよ。ここは雇用、賃金、中小企業や農林漁業の土台をちゃんとしながら、確かな経済発展に切り替えるべき。泥船は船頭に力んで漕がせれば漕がせるほど、船体が崩れてしまう。ここは作りと船長のしっかりした船に乗り換えるのが一番です」と語りかけるのが一番ではないのだろうかと思った次第である。

 なるほどそうだと納得させられた。なお、このことに関して巨大信託銀行の証券代行部に働いていた人の投稿があった。

 皆様、吉井は、昨年3月末まで、巨大信託銀行の証券代行部(株主名簿管理人)で7年半働いていました。230社余りある取引先のうち、上場企業は少なく、圧倒的に未公開会社が多かったです。
 名簿確定、株主総会、エクィティファイナンス、IPO、企業再編、新株予約権による企業買収防衛策もしました。
善良な個人株主よりも、敵対的企業買収を繰り返すヘッジファンドがやたらと目につきました。(これ以上は、いくら退職していても守秘義務がありますので・・)
 その意味で、グローバルヘッジファンドに手を貸すアベノミクスは、「売国奴」と、言えるでしょう。そこが本当の論点だと思います。
 株主であるかどうかだけで選別すると、彼らの分断政策に乗っかってしまいます。ここは、一致団結して、「亡国のアベノミクス」をたたきましょう!!


(引用させていただいたのは本来、Facebook上でシェアすることで、広げていくべきものですが、そこへの扱いでは重複する人が多いので、ブログに掲載させていただいたものです)