2012年12月2日日曜日

カメの話


 岩手山麓はもう雪の季節が到来した。今年も真っ赤に色づいて楽しませてくれたドウダンツツジにも、しっかり縄をかけて雪に負けないようにしたし、裏口の北側にも板を打ちつけて雪囲いをした。

 何枚か立てかけてあった壁材の板を取り出したら、その間にカメムシが身を寄せ合って数十匹蠢いていた。米の獲り入れの後、カメムシが飛んできて越冬の場を探している。屋外に積んである暖炉用のマキの皮の間に潜り込むようで、くべる分だけ家に持ち込むと、置いてある間に部屋に飛び上がることになる。だから夕食時はテーブルの上に舞っているカメを退治するのがパターン化している。

 飛ぶのはあまり得意でないらしく、少し飛ぶとすぐにどこかに停まる。そのときが付け目で、洗剤を少し水に溶かして入れた瓶を近づけて、割箸で落とす。これが不思議にポトッと落ちる。飛んでいてつかまり損ねるか、払いのけられるとひっくり返って仰向けになる。多分背中の方が重いのだろう。で、死んだふりをするから、割箸を足元にくっつけると慌てて掴まる。それから洗剤瓶中に収まることになる。

 このカメムシ、去年の10月に今話題の小沢一郎氏が「政治力」で造ったと言われる胆沢ダムに行ったときに、出会った。ダムは建設中だったが、見晴らし台があって結構な人々が見学に来ていた。紅葉時だったという事情も手伝ったのかもしれない。その手すりやら柵やらに、びっしりとくっ付いていたから驚いた。気温が下がってきて、日当たりの暖かいところへと狙って溜まっていたようだ。


 このダムは小沢一郎氏が造らせて、関係の企業からタンマリもらっていたということを、従妹に話したら「そういえばカメに似ている」と結構過激なことをいったので笑ったのを思い出した。世田谷の土地処分の裁判では無罪判決となったが、その時の岩手放送では小沢一郎について辛口の視聴者コメントを紹介していた。以前のような「人気」はないものと見えた。

 しかしさすがの「政治力」で「未来の党」の仕掛人として一手を打った。昨日のニュースでは、達増岩手県知事の妻を口説いて未来の党から出馬させるということだ。小沢氏は新生党、新進党と立ち上げに働き、消滅をさせた人だ。嘉田滋賀県知事が「政治力期待」するというが、なにをしでかすのだろうか。

 消費税増税反対、脱原発の風をうける帆をたてたことは確かだが、自民党の田中角栄のもとで、金庫番と言われた人が、国民に寄り添った政治を目指す政治家に変身?それはないだろうな。この「亀」に乗ったら、行く先は亀まかせになることだろう。