2012年11月11日日曜日

絶好のチャンス


 かつての美濃部革新都政(1967年-1979年)の印象は、福祉に金を使いすぎて財政赤字を生じたということで締めくくられて、よく語られている。経済成長のおかげもあって法人税の収入も伸びていた。しかし、高度成長の破たんによって、税収が鈍化した。自治体の財政はどこも赤字に転落していった。

 経済政策は国の責任によるものであるのに、「福祉、給与」に金を使いすぎたと、自民党政府が攻撃をかけた。まったくためにする議論を吹っかけて、革新都政をひっくり返した。

 社共の統一がすすめられたことで、地方自治体が各地で誕生し、結果福祉や教育、医療で住民本位の政治が盛んに行われた。1979年~鈴木俊一、1995年~青島幸男、1999-2012年石原慎太郎と、23年の時間が流れた。

 この間どれだけ住民不在の都政が運営されたことか。4000億円もため込んで、都民の要望にはろくに応えずに、オリンピック招致ゲームに…。都民銀行に…。築地市場移転に…。尖閣を買う!…。すべてデッドロック。

 宇都宮健児さんの訴えは、原発をなくす問題はもちろん、起きている様々な問題に視点を当てていることに感心した。石原慎太郎とは雲泥の差、天と地の違いといえるだろうと思えた。
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…略
「都民みんなの声に耳を傾けて、「東京問題」の解決をはかります
 オリンピック招致、築地移転問題、新銀行東京、尖閣諸島買収で集めた寄付金の処理など、前知事が突然、放り出してしまった課題は、「強いリーダーシップ」という名のもと、都民の声に耳を傾けない強引な施策によって引き起こされてきました。
 「解決」を押し付けることは、本当の解決にはなりません。私は、パブリックコメントはもちろん、タウンミーティングなどを積極的に開催し、住民参加のもと、実質的な議論を丁寧に進めて、着実に解決していきます。それこそが、自治とコミニュティーの中で求められる本当のリーダーシップだと考えるからです。
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