2012年10月5日金曜日

被災モニュメントを残すと


 津波博物館を作ろうという動きが、被災地大船渡市の市民有志からでている。津波で全壊した製菓の旧本社をモニュメントとして残そうというもの。

 斉藤社長は津波が襲ってくるまで、ビデオで記録を取り続けた。社員は全員退避できて無事だったという。後世に伝え残すためになんとか残したいと考えて、あちこち資金援助の訴えをしながら、東日本大震災から2年後の来年311日の開館を目指して準備活動をしているとのこと。

 会館では津波の映像や写真、被災車両などを展示し、犠牲者を慰霊して防災意識の高揚に役立てる。また被災した社屋はそのまま遺構として残す。一方、建物は5メートル以上の高台へ移動するという町の方針や、津波の被災を思い出すことになるなどの声もあるという。

 被災地以外からいうのはどうしても「他人事」となるけれども、ヒロシマの「原爆ドーム」のように負の遺産として、教訓を残していくことは意義のあることと思うのだが。