2011年6月15日水曜日

世界農業遺産登録その2 佐渡はメジャーな話にしたい

 トキの餌作りのために「水田魚道」を設置して、サカナが田んぼで産卵・繁殖できるようにしていることが評価の対象ということでしょう。

 水路から田んぼにサカナが上れる魚道を設置することで、田んぼで繁殖したドジョウなどをトキが餌にできる。農業と自然の融合は当たり前のことだったのに、これが遺産の価値となることです。ちょっと寂しいことですが。

 この「自然回帰」が遺産登録されたのはうれしい。水田魚道をつくる試みは、昨年生物多様性条約締約国会議が愛知で開かれたこともあって、愛知県では熱心に取り組まれていた。

 宮城県の伊豆沼、栃木県那珂川、神奈川県茅ヶ崎などでもボランティア団体の受け皿で進められている。

 設置のスタイルによってサカナの遡上は変わるらしいが、ドジョウ、フナ、タモロコなどは常連とのこと。

 これを先導しているのは農林水産省で、行動部隊は「社団法人 農村環境整備センター」。

 ここが作った指針に「地域に伝わる魚とりの文化を再興する手段として水田魚道に期待が寄せられている…地方によっては数10種類にも及ぶ魚取りがあり…こうした遊漁の文化を再興する手がかりとして注目されている」とあります。
有機稲作との融合が当然にもかかわっています。

 水田魚道設置が広がれば、当然釣り場が保全されることになるでしょう。釣り人も大いに関心を持つべきです。

 大事なこと忘れてました。この「農村環境整備センター」が事業仕分けの対象になっているんです。

「 水田魚道づくりの指針」から